パラグアイからブラジルへ国境越えはトラブルばっか-中編

さて、 涼を得るため僕らは 『イグアスの滝』 を見にブラジルに行くことになったわけだが、とんでもないトラブルに巻き込まれることになる。

イグアスの滝とは、アルゼンチン、ブラジルの2カ国を跨りちょっとだけパラグアイに面する滝で、アメリカのナイアガラの滝、ジンバブエのヴィクトリアの滝と並ぶ世界三大瀑布に数えられている。

世界三大瀑布と聞いてそれだけでテンションが上ってしまうのは日本人の良いところの一つである。

とにかく、一刻も早くこのクソ暑いパラグアイから抜けでて、涼しげに滝を浴びながらサルベッサ(ビール)でも飲みたい僕らは、支度を15分ほどですませ、パラグアイとブラジルの国境、Cd. del Este(シウダードデルエステ)にバスで向かった。

Cd. del Esteは田舎の都会といった感じで、人も多く活気溢れる街である。この手の町は周囲から家電などの最新機器を求めて来るらしく、家電量販店が多く存在する。

ピカピカと光るその町は、周囲の田舎ぶりと対極的で、物凄く都会に来ちまった感を与えてくれる。

取り敢えず、屋台でサルベッサを手に入れ、パラグアイからブラジルへの国境超えである。

なんとここはタクシーで国境超えができるのである。というわけで、普段貧乏旅行で乗りなれないタクシーをゲットし国境へ向かった。

国境へついてみると、、、、
渋滞である。

日本の渋滞とはレベルというか種類が違う。
日本はきちんと整列しており長いが待てば自分の順番が来る。
東南アジアや南米の渋滞というものは、力なきものにはいつまで経っても順番がまわってこないのだ。
縦や横、あらゆる方向に向いている車群を抜け、涼しきブラジルに抜けなくては行けないのである。

しかし、僕らは運が良かった(実際は悪かったのだが、、、、)僕らのタクシーの運転手はスルスルとうまい具合に前に出てとうとう最前列に来たのである。

やった!
と思ったのもつかの間、出国ゲートは20メートルほど左である。

タクシー運転手『Não se importe』(気にしないで、大丈夫)
と言ってくるやいなや、大きく右手に旋回したのである。
周囲の車『booooooooooooooooooooooooooooooooooo』
僕ら『No no Eu quero ir para um portão de imigração』(違う違う僕らは入国ゲートに行きたいんだよ)
周囲の車『booooooooooooooooooooooooooooooooooo』
周囲の車『viiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii』
タクシー運転手『Tudo bem』(大丈夫、大丈夫)
周囲の車『boooooooooooooooo』
といっている間に右手に小さなゲートがあるのが見えた。
周囲の車『viiiiiiiiiiiiii,viiiii』
周囲の車『buuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuu』

シュパーーーーン

ぬ、け、た

さっきまでの雑踏から抜け、パラグアイとブラジルの間は視界良好であります。
拍手喝采が鳴り止まぬタクシーで未だ気づくものはいなかった。

不法出国完了
つづく、、、

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