マオリの聖地『トンガリロ国立公園』

トンガリロ国立公園は、ニュージーランド北島の中央部にある国立公園です。

この場所は、太平洋の周囲に帯状に分布する火山が集まる地域で、環太平洋火山帯の南の端に位置します。

トンガリロって何があるの?

ニュージーランド北島最高峰のタフランギ峰を擁するルアぺフ山(2797m)、ランギポ砂漠の西のナウルホエ山(2291m)、カルデラで有名なトンガリロ山(1978m)の3つの火山や何万年も前の火山活動によってできた溶岩の荒野などを見ることができます。

ルアペフ山はあの『ロード・オブ・ザ・リング』で滅びの山(MountDoom)として登場していた山です。

このような特徴に加えて、この地は草原や広葉樹の森林が広がり1990年に自然遺産として世界遺産に登録されました。一時は開発によって絶滅寸前まで追い詰められていたたくさんの種類の植物や珍しい鳥が生息しています。

実はこの国立公園は

ニュージーランド初めての国立公園

なんです。

ニュージーランドには800年代から『マオリ』という先住民が住んでいました。そして、1770年にかのジェームズ・クックが訪れたことにより1800年前半からヨーロッパの人たちが移り住んできます。

実はその100年ほど前にもオランダのタスマンさんが来ているんですが、そのときはマオリの人たちに追い払われたらしいです。

大航海時代切手の大航海者キャプテン・クックは人柄も良かったらしいのでそこら辺が、先住民の人たちに受け入れられたんでしょうね。

しかし、1800年後半になると当時世界中でヨーロッパの人達が先住民の土地を侵略したようにニュージーランドでも侵略が酷くなってきました。

そして残念ながら、1894年マオリの人たちは大切な聖地でもある『トンガリロ』を守る為、国に土地を譲ることを条件に国立公園にすることを決めました。

マオリの大切な聖地

因みにトンガリロはマオリの言葉で『冷たい南からの風』で、ここは今も山には雪が積もっているほど寒い地なんですね。

しかし昔々の物語ではもう我慢ならないくらい寒い時があったらしいです。

その時、何とかしなければと思った司祭『ナトロイランギ』は、マオリの生まれた地とされる更に別の聖地『ハワイキ』からマグマを呼び寄せました、そして山を噴火させたおかげで暖かくなったそうです。

そんなわけで、現在も言語、習慣、伝統と共にマオリに守られています。

この事から、文化的景観としても価値が認められ、1993年に文化遺産としても登録されました。

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