ちんすこうの歴史は結構古く琉球王朝の宮廷で生まれたと言われています。
ただ、琉球文化が中国に色濃く影響を受けてきたように琉球菓子も中国をルーツに持つことが多く、実は中国で作られたという話があったり、更にはポルトガルから伝来したんだとか、正直ホントはドコが発祥したのかはわかっていないんですよね。
ただ、今の形のちんすこうが沖縄に広まったのは新垣淑康(しゅくこう)さんという方のおかげだという事は分かっています。
琉球菓子を広めた偉人
目次
今から遡ること100年以上前、琉球王国の居城、首里城の台所を取り仕切った新垣淑規(あらがきしゅくき)さんの孫である淑康(しゅくこう)さんが1908年に琉球菓子のお店を始めました。
おかげでそれまで宮廷のみで食べられていたお菓子が民間にも出回るようになったんですよ。
その後、淑康さんのお店は『本家新垣菓子店』『新垣ちんすこう本舗』『新垣カミ菓子店』という3店舗に分かれていきます。
いずれのお店も琉球王国時代から受け継がれてきた宮廷菓子を今でも作り続けているお店です。
新垣カミ菓子店
その中でも『新垣カミ菓子店』は徹底した手作りにこだわっています。
その為、作れる量が決まっていてなかなか手に入れるのが難しいと言われていたんですよね。
誰が言っていたか走りませんが、、、
ただ、少し前までは首里城の売店以外ではこの新垣カミ菓子店に直接きて買うしか手に入れるすべはな買ったみたいです。
しかし!今はネット通販もしています。
時代の波ってこんなトコまで進行してるんですねぇ。
失礼ながらインターネットへの参入にびっくりしております。
伝統的なお菓子たち
昔ながらの製法で作られるお菓子昔は色んな種類の琉球菓子を作っていたらしいのですが、
今ではこだわりの製法を維持するためか4種類のお菓子のみ作られています。
【ちんすこう】
小麦粉、砂糖、ラードで作ったタネを木型に入れオーブンで焼く。ちんすこうは元々丸かったらしいですが、戦後食べやすいように長細く進化していったそうです。
【くんぺん】
小麦粉、卵黄の生地にピーナッツや白胡麻、胡麻餡を包んで扁平な円形に整えて焼いたお菓子沖縄では冠婚葬祭の時によく食べられます。
【ちいるんこう】
卵をふんだんに使った蒸しパンのようなお菓子、上にキッパン(柑橘系の砂糖漬け)やピーナッツを刻んだものをのせて爽やかに仕上げています。
昔は卵が貴重だったため、高貴な人しか口にできませんでした。
【花ぼうる】
小麦粉、卵黄、砂糖だけで生地を作り水は一切使用しないで作られています。
見た目が独特で、調理風景はまさに職人芸!
まとめ
新垣カミ菓子店では琉球王朝からの技法を今でも大切に継承しお菓子を作り続けています。
そんなお店で大切に守られている言葉が
『昔からの味は絶対に変えてはならない』
今ってちんすこうにもパイン味やココナッツ味など新しい味が出ているので、ついつい手がいってしまうんですよね。
だって食べたこと無いもの食べたいじゃん?
でも、逆に一番オーソドックスなものを食べ忘れていたりするんですよね。
はるか昔、琉球の宮廷でしか味わうことが出来なかった味が今ならネットで買って楽しめますよ。